食事の姿勢
こんにちは。
小児担当の伊藤です。
今年は秋と呼べる季節があっという間に過ぎ、気づけばもう12月になります。これから年末年始を迎え、忘年会や新年会など、ご家族ご友人と食事をする機会も多くなります。そこで今回は、食事の際の姿勢についてお話ししたいと思います。
食事の姿勢はマナーの問題だけでなく、食べ物をかみ砕くこと(咀嚼・そしゃく)にも深く関係します。中でも足を地面にしっかりつけること(足底接地・そくていせっち)が重要だと言われています。それに関わるものとして、日本歯科大学丸茂義ニ先生らの研究では、おむすびを食べた際の咀嚼回数を、以下に示す3種類の姿勢で比較しました。
①正座 ②椅子に座って足がつく状態 ③椅子に座って足がぶらぶらする状態
その結果がこちらになります。
不安定な姿勢では、かむ回数が少なくなることが分かります。また足をぶらぶらさせた状態では、かむ力が15%低下することも報告されています。さらに2019年には昭和大学での研究から、食事の際に足底接地した人のほうが、飲み込む筋肉も効率良く働いていると報告されています。
食事の姿勢は子どもだけでなく、大人や高齢者にも大切であると言えます。より良い食事の姿勢を習慣づけるためにも、お子様の成長に合わせた椅子の使用や足台などの工夫、またスマホやテレビを避けることなど、食事環境の設定に気をつけるようにしましょう。