要注意乳歯とは
こんにちは
小児歯科担当の伊藤です
新学期がスタートし、学校によっては歯科健診が始まる時期になりましたね。
子供達にとってはドキドキする学校のイベントの一つですが、その健診内容には色々な項目があります。
虫歯はもちろんですが、"歯列" いわゆる歯並びや、"咬合" いわゆる咬み合わせ、また "要注意乳歯" と呼ばれる生え変わりに影響が出る可能性のある乳歯、他には顎関節の状態など、お子様の口の中を様々な角度から診査します。
今回はその中でもあまり聞き覚えのない "要注意乳歯" についてお話ししていきたいと思います。
永久歯に生え変わる時期はお子さんにより個人差がありますが、例えば永久歯が重なって生えてきてしまい抜けていない乳歯や、また小学校中高学年で小臼歯(前から数えて4.5番目の歯)が生え始めているのに抜けずに残っている乳犬歯(前から数えて3番目の歯)などがそれにあたります。
いずれにせよこれらの要注意乳歯の存在は、単に部分的な生え変わりの問題でとどまらず、その先の "歯列" や "咬合" への影響が出る可能性があります。
ですから要注意乳歯のチェックを受けた場合には、早めの歯科受診とレントゲン撮影による診査を受けていただくことお勧めします。例えば、上の犬歯が埋まったままスムーズに生えてこないケースの発生頻度は、100人中1人〜3人と言われており、決して少ない数ではありません。
要注意乳歯は虫歯と違い痛みを伴うことがほとんどなく、また保護者の方やお子様自身で気付くことも多くありません。
ですから、もしお子様の歯の生え変わりに少しでも気になる点があれば、また要注意乳歯の指摘を受けた場合には是非ご相談下さい。
今後もお口の中の健康を通じて、お子様の健やかな成長を少しでもサポート出来ればと思います。